【理由・意味】
石井四郎は731部隊の創設者であり多くの人体実験を行い
細菌兵器を開発し細菌戦を研究したことで知られる。
京都帝国大学医学部を首席で卒業後、細菌兵器に目をつけ、
陸軍に提唱し1932年、ハルビンに細菌兵器防衛研究所設立。
1938年には天皇の認可により皇軍となり731部隊隊長に着任する。
以後敗戦の1945年まで毒ガス爆弾やペスト、コレラ、チフス、
炭疽タンソ菌等の各種細菌兵器の研究・製造を行い、
それを実使用するための媒体としてノミや「鼠」等も大量に飼育していた。
さらにこれら兵器研究において中国人やロシア人を捕虜、民間人問わず
生きたまま生体実験として使いその数約3千人以上と云われている。
また研究途上、目的をよく知らぬまま罹患した初年兵などまで
人体実験に供されたという。（『平和のための戦争展』にて篠塚氏証言より'08）
さてその石井四郎であるが戦後病死を装い
その間、細菌戦資料の提供取引により戦犯免責となっている。
「戦後の日本医学の基礎は七三一部隊にある」と豪語した幹部隊員も存在し
彼らの多くは医学会の要職に就き、たとえば血製剤メーカー『ミドリ十字』は
731部隊で活躍した内藤良一が中心となって設立したものである。
平成元年、新宿区戸山で今話題の『国立予防衛生研究所』の建設現場にて
大量の人骨が発見されたが、陸軍731部隊の実験場だった故と言われている。

さてここであらためて呈示する『1Q84』とは
神経器官を支配する酵素にアセチルコリンエステラーゼというものがあり
その「鼠」の識別子が『1Q84』と呼ばれている。
神経ガスはこの酵素を阻害するものとして作られたものであり
オウムにも結びつくものでもあることが分かる。
石井四郎731部隊によりまたナチスドイツによっても研究開発され、
実利用された大量生物化学兵器は
オウムが妄想したハルマゲドンへと繋がっていると言えそうです。

【写真】
左：旧陸軍軍医学校跡地境界石（現国立予防衛生研究所）文字が消されていた。
中：戸山公園内の陸軍戸山学校の会議室跡（現戸山教会基礎部）
右：防毒マスクのお面：勝利に導く最新兵器は子供たちの憧れの玩具に